ベトナムに新幹線をひく計画があり、日本に対して資金と技術の援助が求められているとのニュースが報道されています。
私は2000年にベトナムを訪問し、戦後20年を経てベビーブーマーが成人になり、その若者パワーが爆発しているのを目の当たりにしました。でも、仕事が少ないという状況があり、何とかこのパワーを生産的な方向に向けることはできないものかなあと、大変好意的な印象を持って帰国しました。
その時は、ホーチミンに滞在し、途中フエからホイアンまでチャーターした車で走りました。途中、ベトナムを二分するハイ・ヴァン峠も通過しました。このルートはベトナムを南北に貫く大動脈のはずでしたが、道路は2車線で、車の往来も少なく、トラックもたまにすれ違うくらいでした。
この道路に並行して新幹線を引こうというのです。私はちょっと驚いてしましました。
しかも、本日の日経新聞朝刊によると、ベトナムにはそもそも電車がなく、現在は全てディーゼルカーだというのです。
これが、アジアで起こっていることだなあと実感しました。以前の雁行的(がんこうてき)成長ではなく、一気に成長してしまうのです。
以前なら、アメリカ、日本、韓国、ASEAN諸国、中国というような順番で、少しずつ成長の果実を味わうようになってきました。
しかし、今は違うのです。多くの国が一気にキャッチアップするのです。新幹線がブームになると、台湾でも中国でもベトナムでも新幹線ということになるのです。
固定電話を飛ばして携帯電話に、大型のブラウン管テレビを飛ばして液晶テレビに、ダイアルアップのインターネットを飛ばしてブロードバンドに、だから、電車を飛ばして新幹線ということになるのです。
まあ、新幹線が登場して45年だそうですから、もうベトナムに登場して良い時期なのかも知れませんが、それでも、ディーゼルカーから新幹線へのスキップというのには驚きました。
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