BootCampでOSX/Winの両方から使える「データ領域」パーティションの作り方(デジタル仕事術)



(注意1)この記事の内容はOSX、Bootcamp、Windowsの各種の設定に手慣れた方を対象としています。初めての方は無理に挑戦せず、Bootcampの標準的な機能でHDD(SSD)を2つに割って使用することをおすすめします。
(注意2)最近のMacbook Air で下記の方法を実行した際に、STEP(7)のWindowsをインストールするところでUSBメモリからキーボードとトラックパッドのドライバを読み込めず、Windowsをインストールできない現象があるようです。私としてはこの解決方法が分かっていません。どなたか詳しい方はコメントなどで教えていただけると助かります。
MacbookでWindowsを使う方法として、Bootcampの利用をおススメするという記事を書きました。今回はさらなる上級編として、Bootcamp環境下で「データ専用」のハードディスク領域(パーティション)を用意して、WindowsとOSX(MacOS)の双方から使うという方法をご紹介したいと思います。

Bootcampはとても便利な仕組みですが、HDD(SSD)の領域を完全に分離する必要があります。WindowsからはOSXの領域は書き込みできず、OSXからはWindowsの領域は書き込みできないのです。これは不便なだけではなく、Dropboxのフォルダなどが両方に存在することになり、容量が無駄になってしまいます。

これを解決するために、もう一つデータ専用の領域を設けて、WindowsからもOSXからも読み書きできるようにしようということです。上記のWindowsでのスクリーンショットはその最終形です。Macbookの128GB SSDがWindowsOSの領域と、OSXの領域と、データ専用の領域に分かれています。


このように、OSXで起動しても同じように見えます。さて、どのようにしてこれを実現するか。特に最近のMacbookは、HDD(SSD)の中に見えないリカバリー用領域があるために、思うように行かないという話が沢山あるようです。下記の手順にはこれをクリアする対策を盛り込んであります。

(必要なもの)
・Mac用外付けHDD(最低100GB程度)
・Windows用外付けHDD(最低100GB程度)
・USBメモリ(最低10GB程度)
・Windowsのインストール用DVD

(1)MacのHDD(SSD)の中身を整理し「OS+アプリ」と「データ」に分離してデータは外付けHDDなどにバックアップを取る  

今回やるのは、一台のHDD(SSD)の中に下記の3つの領域を作るということです。
 1) OSXとOSX対応アプリケーション
 2) WindowsOSとWindows対応アプリケーション
 3) 画像や書類などのデータ
ですから、まず3)を分離することが重要です。画像や書類などのデータを外付けのHDDに移動させ、HDD(SSD)の中身を整理します。この時点でどれだけHDD(SSD)に空き容量を作ることができるのかが、あとあとの勝負になります。

(2)OSX/WindowsOSのバックアップを取る 

今回やることの中には、現存するパーティションの削除が含まれていますので、OSXが一旦すべて削除されてしまいます。ですから、バックアップを取っておいてください。Time Machineの完全バックアップでOKです。あとで復活させます。

Windowsについても、すでにBootCampなどで使っている場合には、バックアップを取っておいてください。

(3)OSXのリカバリーモードで起動してパーティションを3つに分割する 

再起動して、しばらくCommand+Rを押しっぱなしにします。OSXがリカバリーモードで起動し、OSXユーティリティというのが出てきます。「ディスクユーティリティ」を起動します。HDD(SSD)を選択して、いったん既存の内容を全て消去します。怖いですけど、これをやらないと次に進みません。

次に、「パーティション」のタブを選択して、「現在の設定」のところをプルダウンで開いて「3パーティション」というのを選択して、3つのパーティションを作成します。


ここで、3つのパーティションに、上から順番に下記の役割を与えます。
 A) Windows OS領域(ExFATを選択)
 B) データ領域(ExFATを選択)
 C) OSX領域(Mac OS拡張(ジャーナリング)を選択)

この順番が大事です。Windowsを必ず一番上にしてください。最近のMacは「Recovery HD」という見えない領域が邪魔しているため、WindowsOS領域とデータ領域を最初の方に置かないとデータ領域がWindowsから見えないようです。

なお容量ですが、私はA)50GB、B)35GB、C)35GBとしました。これは人それぞれ利用方法などにより違ってくると思うので、最初によく構想を練っておいてください。

(4)OSXを復活させる 

再起動せず、そのままOSXユーティリティの「Time Machineバックアップから復元」の機能を使用して、(2)で作成したTimeMachineバックアップを使って(3)で作成したC)の領域にOSXを復活させます。インストールが終わって再起動するとOSXが元通りになっているはずです。

(5)データ領域を復活させる。 

(1)で外付けHDDなどに移動させた画像や書類などのデータをファインダーを使って(3)で作成したB)の領域に戻します。これでとりあえず元通りに使えるようになるはずです。

(6)BootCampアシスタントを使ってインストール用USBメモリを作成する。

OSXでBootcampアシスタントを起動します。下記の様な画面が出てきます。ただし、HDD(SSD)を分割してある場合には一番下の「Windows7またはそれ以降のバージョンをインストール」は選択できませんので、上の2つだけチェックを入れて続けます。USBメモリにWindows7のISOイメージと、Bootcamp用のドライバがダウンロードされます。


(7)USBメモリを使用してWindowsをインストールする。 

USBメモリを装着したまま再起動して、しばらくOptionボタンを押しっぱなしにします。起動ディスクが選べるようになりますので、「Windows」を選びます。これでUSBメモリを使ってWindowsをインストールできます。インストール先には(3)で作成したA)の領域を選択してください。最初、そのパーティションにはインストールできませんと言われると思いますが、「フォーマット」すればインストールできるようになります(この操作によりフォーマットをExFATからNTFSに変換しています)。あとは画面の指示に従って何回か再起動するうちにWindowsが起動するようになるはずです。

過去のWindowsを復元したい方はこの段階で(2)で作成したバックアップを使って復活させてください。(実はこの方法は私はうまく行かなかったのでやっていません。本当はできるはずです)

(8)OSXが隠しファイルを作らないようにする。 

今回のデータ領域は、OSXでもWindowsでも読めるように「ExFAT」というフォーマットになっています。OSXでExFATのHDD(SSD)を使用すると、「._」で始まる大量の隠しファイルを作成します。この隠しファイルはWindows環境ではそのまま見えて煩雑ですし、Dropboxを使う場合にはこの隠しファイルも同期されてしまいますので、無駄なやりとりが発生します。この隠しファイルはなくても大きな実害はないようですので、作成しないようにさせます。OSXのターミナル機能を使用して、下記のコマンドを入力してから再起動すると、それ以降は隠しファイルは作られなくなるようです。
defaults write com.apple.desktopservices DSDontWriteNetworkStores true
(9)完成です。 

これでやりたいことはできているはずです。私はOSXで起動した場合でも、Windowsで起動した場合でも、双方のDropboxでデータ領域の一つのフォルダを保存フォルダに指定して使っています。これはとても便利です。

Windowsで見たDropboxフォルダ

OSXで見たDropboxフォルダ

どうでしょうか?皆さんの環境でもうまく行けばと思います。




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