これが夢にまで見たリニアモーターカーかと思う。僕は学生時代にJR国立駅の北側の鉄道研究所にお邪魔して、「金さえあれば数年で東海道リニアモーターカーできますよ」という研究者の方の言葉にいたく感激し、早く作って欲しいなあと思っていたのでした。JR東海も当時はその気だったのですが、最近はのぞみの高速化が実現したので、現状維持のスタンスに変わってしまい、残念でなりません。
するするとホームに入ってきたリニアモーターカー、何の気負いもなく、さっとドアが開きます。
11時0分ぴったりに出発。多少ぶるぶる震えながら、加速していきます。発車後4分で最高速430キロに到達、すぐに減速に入ります。
その直後に対向車が横を一瞬で通過。そうなんです。このリニアは複線なんです。すごい。
全体にぶるぶる震えるのが気になりましたが、飛行機のことを思えば何の問題もないです。ぶ~~んと震えながら超高速で地上を走る。本当にこれが夢の超特急なんだなと子供のころからの夢が実現してうれしかったです。しかも560円でね!
ひさしぶりに巨大技術(マクロエンジニアリング)というものを思い出しました。先日なくなられた僕の大学の恩師中川学先生は、専門分野は中国経済史でしたが、一方で巨大技術(マクロエンジニアリング)もテーマの一つでした。このリニアのように、できてしまえば当たり前のように思えるもの、でも作る前はああだこうだ議論があって、身体に悪いんじゃないか、安全性に問題があるんじゃないか、採算が取れないんじゃないか、安定的に走行できないんじゃないか、いろんな横槍が入るわけです。でも、作ってみると、こんなに気軽に乗れる乗り物ができてしまう。僕たちの学生時代の調査では、東海道リニアモーターカーを作ったとすると、トンネルの直径を小さくできるから建設費も安く、すばやく動くから車両数も少なくてすみ、東京-大阪間は今の新幹線よりも安く済むとの触れ込みでした。もし、21世紀の今、リニアモーターカーが日本にあれば、日本はもう少し便利な国になっていたことでしょう。本来はできたはずのことをやらないで先送り先送りしてしまう日本に対して、えいやっと遊園地のモノレール感覚で実験的に作ってしまう中国。今後のこの二つの国の流れを大きく変えるポイントだと思いました。
帰国後、この文章を書いていますが、今になって分かることがあります。日本ははっきりいってコストが高い国なんです。中国はコストが安い国なんです。その条件をうまく使えば、もっと経済を最適化することができるんです。でもまだまだ、コストが高いことが分かっているのに日本でやっていること、ないでしょうか?例えば僕の働いている会社は国内生産比率かなり高いです。もっと移管できるのではないでしょうか?そうすると、激安のソニー製品ができるかもしれません。あのマウスのように。さらに、生産だけでなく、デザインも設計をやらせたらどうでしょうか?もっと日本の物価が下がると思います。ただし、日本人は中国人の10倍価値のある仕事をしない限り、生き残れないようになるでしょう。でもそれが経済原則というものでしょう。
なんていうか、日本でお金を使うのが馬鹿馬鹿しくなりました。
これが今回の上海旅行の結論です!
■上海浦東国際空港 7月2日12時20分
↓
中国東方航空 MU521便
時差1時間プラスなので飛行時間は約2時間40分
↓
■成田国際空港 7月2日16時0分
というわけで、無事帰国しました。
■移動)リムジンバス(成田-池袋) 3000円
■移動)タクシー(池袋-新大塚) 660円
■飲食)セブンイレブンもろもろ 約2000円
ほらね。
0 件のコメント :
コメントを投稿