北京便り>「故宮」とはこれ如何に?


毛沢東さんの大きな肖像のかかった天安門の中に入ると、「故宮」と呼ばれる旧体制の皇帝たちが住んでいた宮殿群になります。現在は、故宮博物館という位置づけで,一般に公開されています。

歴史的にみれば、日本は中国から飛び出し、中国の影響を受け、中国の真似をし続けてきたわけです。最近は追い越してしまったかのような気もしていますし、中国ではなくアメリカが先生のようになってもきますが、それでもルーツは中国にあると思うんですね。

ですから、中国の旧皇帝たちは、なんとなく自分にとっても「えらい人」であり、もしかしたらお世話になったかも知れないというような思いもあり、一定の敬意を感じます。その皇帝たちの宮殿、どんなところなんだろうかと、少し緊張して天安門をくぐりました。

そこには、予想外の空間が広がっていました。

警官により、秩序の保たれた天安門広場と打って変わって、故宮の中は、単なる観光地という趣です。モノ売りもいたりします。

そこには、旧皇帝たちに対する尊敬の念はなく、単なる歴史的な建造物として扱われています。ですから、皇帝の寝室なども何のこだわりもなく、公開されています。

毎日毎日、わいわいがやがや、人民が興味本位で物見遊山に来ているという感じです。

これこそが、毎日毎日続く革命運動なのかもと、思いました。

いや~、しかし故宮は広かったです。奥の方に入って行くと、迷路のようになっていて、抜け出るのに一苦労でした。これも、世界最大の宮殿なんじゃないかと思うのですが、ホント凄かった。

*追記:まあ、日本のお城、これらは昔の戦国武将の家でもあったわけですが、これらは日本でも単なる観光地として扱われています。故宮もそれと同じようなものと考えれば、そうなのかもとも少し冷静になってみて思いました。政治体制の変化というのはそういうものかも知れません。



2 件のコメント :

Chappy さんのコメント...
なかこうじ さんのコメント...